FiiOのBTR5がBTR5 2021としてリニューアル。購入ししばらく使ったのでレビューしていきます!
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▶【ルックスも音質もGOOD!】iFi GO bluレビュー!
FiiO BTR5 2021が発売!
BTR5 2021は2021年11月26日に発売されました。前モデルが2020年1月28日発売でしたのでおよそ2年ほど経てからのリニューアルとなります。
現在、BTR5の上位機種、BTR7がラインナップに追加されました。
進化、変化ポイントは、
- 端子が4.4mmに
- アンプがTHX AAA28に
- 出力が240mw→320mwに(32Ω不可)
- Bluetoothチップの変更で安定性アップ
- ワイヤレス充電対応に
- IPSカラースクリーンで見やすくなった
- サイズは結構大きくなった
- 合皮の保護ケースが付属
サイズが大きくなって値段も1万3千円くらい高いけど、音質良くなって、出力も上がって、機能性も高くなりましたっていう感じです。
▶【いきなり比較】FiiO BTR7 と iFi GO blu!
FiiO BTR5 2021 前作BTR5 2020との違いは?進化ポイントを解説
前作とのスペック比較は下記の通り。
BTR 5 2021 | BTR5( 2020) | |
Bluetoothバージョン | 5.0 | 5.0 |
音量調節 | スマホと独立調節可能 | スマホと独立調節可能 |
対応コーデック | SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC | SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC |
Bluetoothチップ | CSR8675 | CSR8675 |
DACチップ | ES9219C×2 | ES9218P x2 |
USB DAC | XMOS XUF208 | XMOS XUF208 |
ペアリング/プレイ専用ボタン | 有り | 有り |
音量調節専用ボタン | 有り | 有り |
送信距離 | 10m | 10m |
表示スクリーン | 有り | 有り |
ゲイン設定 | High /Low | High /Low |
出力(32Ω負荷時) | 3.5㎜シングルエンド:80mW+80mW以上
2.5㎜バランス:240mW+240mW以上 |
3.5㎜シングルエンド:80mW+80mW以上
2.5㎜バランス:240mW+240mW以上 |
SN比(A weighted) | 3.5㎜シングルエンド:-118dB
2.5㎜バランス:-122dB |
3.5㎜シングルエンド:-118dB
2.5㎜バランス:-122dB |
セパレーション(1kHz/32Ω負荷時) | 3.5㎜シングルエンド:79dB
2.5㎜バランス:118dB |
3.5㎜シングルエンド:79dB
2.5㎜バランス:117dB |
ハンズフリー通話 | 対応 | 対応 |
Siri(iOS)の起動 | 対応 | 対応 |
インラインリモコン | CTIA規格に対応 | CTIA規格に対応 |
NFC機能 | 対応 | 対応 |
ヘッドホン出力 | 3.5㎜シングルエンド、2.5㎜バランス | 3.5㎜シングルエンド、2.5㎜バランス |
USBポート | Type C/データ転送・充電兼用 | Type C/データ転送・充電兼用 |
内蔵バッテリー | 550mAh | 550mAh |
連続使用時間 | 3.5㎜シングルエンド:約9時間
2.5㎜バランス:約7時間 |
3.5㎜シングルエンド:約9時間
2.5㎜バランス:約7時間 |
充電時間 | 1.5時間 | 1.5時間 |
外形寸法 | 72 x 32 x 11.1 mm (バッククリップを除く) | 72 x 32 x 11.1 mm (バッククリップを除く) |
重量 | 43.7g | 43.7g |
付属品 | USB TYPE-C to Aケーブル / USB TYPE-C to Cケーブル / バッククリップ / クイックスタートガイド | USB TYPE-C to Aケーブル / USB TYPE-C to Cケーブル / バッククリップ / クイックスタートガイド |
つまり、
- DACチップをES9218P→ES9219Cに変更
変更点はDACチップの変更のみ。
では、DAC変更で何が変わったか?
- DAC変更によるMQAレンダラーへの対応
- DAC変更による非駆動時の消費電力が減った
上記2点が進化しました。
BTR5の駆動時間はスペック上変わっていませんが、それぞれのDACのスペックを見ると待機時の電力が減っています。
- 非駆動時の消費電力が80mw→45mw
- スタンバイ時の消費電力が1mW→ 10μW
ということで、連続駆動時間は変わらないものの、待機電力が減ったことでトータルのバッテリー持ち時間は伸びていると考えられます。
FiiO BTR5 2021に搭載されているES9219CはShanlingのエントリーDAPであるM3Xにも採用されいるESS社のアンプ内蔵DAC。121dB以上のDNR、-114dBの歪率。音質にかかわるスペックはES9218Pと同じ。
私は前作を聴けていないので音質の変化までは確認できていませんが、スペック上は微々たる差なので、前作を持っている方には大きなアップグレードとはならないでしょう。
【参考】https://www.mouser.jp/datasheet/2/1082/ES9219_Datasheet_v1_0_4-1923574.pdf
【参考】https://ismosys.com/wp-content/uploads/2020/06/ES9218P-Datasheet-v1.8.pdf
FiiO BTR5 2021の特徴をチェック
FiiO BTR5 2021は高音質で音楽を聴くことを目的としたBluetoothレシーバー。
特徴としては下記の通り。
- ESS社製DACアンプ「ES9219C」を2基搭載
- 高音質コーデックはLDACとaptX HD
- USB接続で32bit/384kHzPCM、DSD256ネイティブ再生が可能
- 2.5㎜バランス端子搭載
- MQAレンダラー機能搭載
- バッテリーは1.5時間充電で9時間再生
- 有機ELパネル搭載
ESS社製DACアンプ「ES9219C」を2基搭載
ES9219CはShanlingのエントリーDAPであるM3Xやライバル機のShanling UP5などに搭載されている低電力のアンプ内蔵DAC。
高音質コーデックはLDACとaptX HD
高音質コーデックはLDACとaptX HD。
iPhoneでは高音質コーデックは使えないのでアンドロイドスマホで使うことになります。
また、Shanling UP5やiFi GO bluでは使えるLHDC(HWA)は使えません。が、LHDCは使えるスマホが限られますし、音はいいですが結構途切れます。使えなくても特に問題ないでしょう。
USB接続で32bit/ 384kHz PCM、DSD256ネイティブ再生が可能
FiiO BTR5 2021はUSB接続によるDACアンプとしても使用可能。気分や環境によって、有線、無線を使い分けることが可能です。
2.5㎜バランス端子搭載
FiiO BTR5 2021は3.5㎜シングルエンドと2.5㎜バランス端子を搭載。
4.4㎜バランス端子はないですが、その分本体がコンパクトなのでこれはこれでいいとjh思います。
MQAレンダラー機能搭載
有線接続によるMQAレンダラー機能があります。再生端末でビットパーフェクト再生できるソフトが必要となります。
最近MQAに対応するDAC搭載の機器が増えてきましたね。日本でもTIDALのサービスが始まりそうなので、TIDALを使用する予定の人はMQAが聴ける機器を選んでおいたほうがよさそうです。
バッテリーは1.5時間充電で9時間再生
バッテリーは公称値9時間。AACコーデック、3.5㎜シングルエンド使用時の値。基本はLDAC、2.5㎜バランスで使うと思うので、実際はもっと短くなります。
が、充電が90分で完了するのはありがたいですね。
有機ELパネル搭載
バッテリー残量や使用中のコーデック、USB接続時には動作周波数が表示されます。
動作周波数が本体で確認できるのは安心感がありますね。Amazon Musicアプリの表示は信頼できませんからね笑
開封!!
FiiO BTR5 2021本体の外観をチェック!
FiiO BTR5 2021の音質は?
イヤホンはSE846、Amazon Musicのハイレゾ音源を使用コーデックはLDAC、2.5㎜バランス接続で聴きました。
FiiO BTR5 2021はFiiOらしい味付けのない忠実度の高い音質。一聴してBluetooth接続とは思えないスムーズな音の感触、シンバルなど金物の繊細な表現、芯のあるヴォーカル、量感十分でややタイトになるベースライン。このタイプの高音質レシーバーを使ったことがない方は「ほんとにBluetooth?」と驚かれる思います。
有線と比べるのはちょっと違う気もしますが音質傾向として、DACアンプのFiiO Q3と比べてみます。音の厚みという点ではQ3が上ですが、ウェルバランスでどんなソースでも素直な表現もできるのがFiiO BTR5 2021の印象です。
先日購入したiFi GO bluと比べると、クールなではありますが、各々の音が正確に届けられている印象。「音楽」の魅力を引き出すのはiFi GO blu、ありのままの「音」を正確に表現するのがFiiO BTR5 2021、そんな感じです。
▶【ルックスも音質もGOOD!】iFi GO bluレビュー!
最後にShanling UP5との比較ではDACが同じだけにほぼ同じだろうと予測していましたが、やはり傾向は似ています笑。音の繊細さや密度感はFiiO BTR5 2021のほうが一枚上手に感じます。Shanling UP5は若干厚みがある印象。一方のFiiO BTR5 2021は細かく裏ごしされたような音の滑らかさがあります。
本当に微差でけっこう聞きこんでほんの少し印象が変わるかなといったところですね。
▶FiiO BTR5 2021とShanling UP5を徹底比較!
FiiO BTR5 2021は iPhoneでも使える?
iPhoneで使うことはできますが以下の制限があります。
- LDACは使えない
- AAC、SBCのみ
- DAC使用にはOTGケーブルが必要
BTR5に限った話ではないですが、iPhoneでは高音質コーデックは使えません。
使えるコーデックはAACかSBCとなります。
DACとして使う場合はライトニング‐USB Type CのOTGケーブルが必要です。FiiO製品ですとLT-LT1ですね。
BTR5 2021には、数量限定でLT-LT2(現時点単品販売なし)が付属するモデルもあります。
実際つないで再生するとこんな感じ
iPhone6sにつないでAmazonMusicUnlimtedでハイレゾを再生したところ問題なく動作しました。
FiiO BTR5 2021はBluetoothよりもUSB DACモードを優先します。また、USBモードが二つあります。
- USB 1.0…ドライバー不要
- USB2.0…要ドライバー、高速伝送
USB1.0だと96kHz、USB2.0では192kHzでの動作になりました。(Amazon Music Unlimited使用時)
なお、Apple Musicでは楽曲のスペックに合わせて動作が変わります。
音質は当然ですが、DAC使用のほうがいいですね!FiiO BTR5 2021は大きすぎないので持ち上げても抜けそうな感じがしないのもいいです。
MQA再生は?
FiiO BTR5 2021はMQAレンダラーに対応します。フルデコードするには別途コアデコードに対応したソフトが必要になります。Androidだと
USB2.0モードの時のみで、コアデコード時にはMQAの表示がされます。
FiiO BTR5 2021はこんなあなたにおススメ!【メリットとデメリット】
- 完全ワイヤレスの音質に満足できない!
- とはいえ完全有線は煩わしい
- 音楽はストリーミングサービスで聞く
- お気に入りの有線イヤホンを持っている
- 4.4㎜よりも2.5㎜ケーブルを多く持っている
- ボリューム調整はダイヤルよりもボタン派
- MQA音源も聴きたい
完全ワイヤレスの音質には満足できない
完全ワイヤレスイヤホンもかなり進化してきてはいます。が、やはり小さな筐体の中に多くの電子部品を詰め込まなければならず制約が多いです。高級機の部類に入るWF-1000XM4は私も持っていますが、やはり音質面では単体イヤホンには到底かないません。
▶Anker Soundcore Liberty 3 ProとWF-1000XM4を比較レビュー!
とはいえ完全有線は煩わしい
音がいいとはいえ、完全有線は電車で使用すると煩わしいです。満員電車でスマホにDACアンプつないでケーブルぶらぶらさせながらKindleでマンガ読むのはストレスの連続。スマホに線をつながないだけで、ストレスが大幅に減るのは魅力ですよね。
音楽はストリーミングサービス(サブスク)で聞く
スマホでストリーミングサービス、完全ワイヤレスの利便性をを保ちながらも、手軽に音質アップできるのがBTR5の大きな魅力です。
▶【2021年12月最新版】【徹底比較】ロスレス、ハイレゾ音楽ストリーミングを比較
お気に入りの有線イヤホンを持っている
私はSE846をメインで使用しています。完全ワイヤレス化できるUTWS3も使ってみましたが、もう少し音質が良ければ…と思いあまり使わなくなってしまいました。そこで高音質コーデックが使用できるBTR5やiFi GO bluを使用。Bluetoothとは思えない音質に驚き、これはアリ!となり移動中だけでなく、ガストでブログ書いている時もメインで使用しています。
4.4㎜よりも2.5㎜ケーブルをメインで使っている
FiiO BTR5 2021のヘッドホンアウト端子は3.5㎜シングルエンドと2.5㎜バランス。4.4㎜バランスは使えません。その分筐体をShanling UP5よりもスリムにしているので2.5㎜メインであればこちらがおススメです。
4.4㎜バランスをメインで使っているのであれば、iFi GO bluやShanling UP5がいいでしょう。
ボリューム調節はボタン派
FiiO BTR5 2021のボリューム調整はボタンになります。誤操作が少ない反面ボリュームを10あげるのであれば10回ボタンを押す必要があります。私もですが頻繁にボリューム調節する方はちょっと煩わしいかもです。
iFi GO bluやShanling UP5はダイヤル式ですね。
MQAも聴きたい
有線接続で再生ソフトも必要になりますが、MQAの再生も可能。iFi GO bluはできないので、TIDALも使いたいということであればFiiO BTR5 2021かShanling UP5がいいでしょう。
音楽ファンも満足できる音質に過不足のない機能性、これで2万円を切ってるのでFiiO BTR5 2021のコスパは高いと思います。
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