2020年10月16日に発売されたFiiOのポータブルDAC内蔵アンプ「Q3」を購入しました!
帰ったらおもちゃ届いてた😀 pic.twitter.com/ucpooblC0s
— けく (@MusicKeku) October 17, 2020
開封紹介と2ヶ月使用した感じや音質をレビューします!
※2021年10月21日発売のQ3 2021との違いについては下記より
FiiO Q3って何?
FiiO Q3はDAC内臓のポータブルアンプ
FiiO Q3はDAC内臓のポータブルヘッドフォンアンプ。DACとはデジタルアナログコンバーターの略でオーディオファイルをアナログへ変換する回路のこと。音質の良し悪しを左右する重要なパーツです。
スマホにはこのDACが必ず入っていますが、小型化が優先されるためあまりいいものではありません。
そこで、このFiiO Q3をiPhoneなどにつなげることで、iPhone内臓のDACを使用せず、高品位DAC(AK4462)で音質アップが望めるというものです。
FiiOのDAC内臓ポータブルアンプのラインナップは他にある?
FiiOから出ているDAC内臓ヘッドフォンアンプは他にFiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)があります。
今回ご紹介のFiiO Q3は上位機種。FiiO Q3はFiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)よりもグレードアップした点がいくつかあり、価格は7〜8000円ほど高いです。
▶︎▶︎【Q1についてはこちら】FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)レビュー!
また上位機種Q5sもあります。
こちらはDACを2基積んでおり、5万円くらい。アンプを変更できたりカスタムもできます。
今、ポータブルアンプを使う理由
現在、携帯音楽プレイヤーといば1台で完結するDAP(デジタルオーディオプレーヤー)が主流。ラインナップも豊富だし、ストリーミングのできる機種も増えています。
私はDAPをエントリーモデルからハイエンドの機種まで実際に手にとって何度も試聴しました。専門店に通って20機種ほどは試したと思います。その中で、音も、使い勝手も申し分ないのはFiiO M15でした。
が、M15は15万ほどします。あまりに高価なのと、Amazon Music HDの動作が安定しないとSNSの投稿で時々見かけるのでちょっと二の足を踏んでいました。
そこで今は、比較的安価に、かつAmazon Music HDの動作が安定するiPhoneにDAC内蔵のポータブルアンプ(FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2))をつないで使っているというわけです。
で、新しく発売されたFiiO Q3はどうなんだということで購入に至りました。
▶︎▶︎【ご参考まで】SONYのハイレゾウォークマン(DAP)3機種を聴き比べ
【開封】FiiO Q3開封と同梱物、端子、スイッチ類の解説
では開封〜
サイズはiPhone6sよりちょっと小さいくらいです。
FiiO Q3のサイズ…105mm*59mm*12.5mm
110g
左から3.5mmシングルエンド、2.5mmバランス、4.4mmバランス、ボリュームLED、ボリュームノブとなります。
FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)にはなかった4.4mmバランスアウトが追加されました。
※バランス接続とはLRが独立した回路のことで、通常の3.5mmシングルエンドより音の分離感が増して定位がつかみやすいです。私が使っているのは二千円のケーブルですが、それでも十分に良さを堪能できます。ただし、リケーブルできるイヤホンが必要になります。
▶︎▶︎【1万円台オススメ】有線イヤホン17本をサクッとレビュー
▶︎▶︎【二千円台!】G&Vの2.5mmバランスケーブルをレビュー
また、ボリュームの横にあるLEDで動作中のサンプリング周波数を確認できるようになりました。
Spotifyで再生すると青色、Amazon Music HD使用時は黄色になりましたね。
裏の端子部も見てみましょう。
左からベースブーストスイッチ、ゲイン切り替えボタン、USB C端子、充電のON/OFF切り替えスイッチ。
ベースブーストは低域を持ち上げる機能、ゲイン切り替えはインピーダンスの高いイヤホンを使うときにONにします。
付属品を見ていきましょう。
FiiO Q3のDACを使わず、アンプだけ使う場合にこちらのケーブルを使います。
アンドロイドスマホとつなぐときに使います。メーカーでは動作保証をしていませんが、私が使っているP30 PROでは認識してくれました。
このケーブルでiPhoneやiPadとつなぎます。
シリコンパッドはiPhoneとFiiO Q3の間に挟んで傷がつかないようにするもの。バンドは重ねて固定するときに使います。
私はどちらも使わずに、耐震ジェルパッドを使ってます。
コレだと粘着性があってiPhone と引っ付きますのでバンドもパッドも必要ないです。バンドだと画面が隠れちゃいますし付け外しが面倒です。
※Amazonより引用
説明書は各国の言語で書かれており、内容は4ページだけ。
以上になります。
FiiO Q3の特徴【中華と侮ってはいけない品質の良さ】
- Apple MFI認証取得なので、iPhone、iPad、Macに繋ぐだけでハイレゾ再生ができる
- AmazonMusicHDでも問題なくハイレゾ再生ができる
- ヘッドホン、イヤホン出力端子が3つもついているので、変換プラグを買い足さなくてもOK
- THX認証を取得しているので、一定基準の音質はクリアしている
- バッテリーは1800mAで、バランス接続で8.5時間の再生(公表値)
FiiO Q3の大きな特徴としては上記です。
FiiOは中国のメーカー。「安かろう悪かろう」のイメージは全くなく、高品質で価格も抑えられた良心的なアイテムを多く出しています。
FiiO Q3の音質は?【中低域のしっかりした音】
FiiO Q3には3つの出力端子があります。
それぞれAmazon Music HDで聴き比べてみました。
▶︎▶︎AmazonMusicHDレビュー!【音響のプロが徹底解説!】
聴いたのは聞き慣れた音楽たち。
- Stevie Wonder「Sir Duke」(24bit/192KHz)
- Micheal Jackson「Thriller」(24bit/96KHz)
- Childish Gumbino「Redbone」(24bit/96KHz)
- Nirvana「Smells Like Teenage Spirit」(24bit/96KHz)
- ケイシー・マスグレイヴス「スペースカウボーイ」(24bit/96KHz)
- 椎名林檎「丸の内サディスティック」(16bit/44.1KHz)
- くるり「心のなかの悪魔」(24bit/96KHz)
- ヒゲダン「Stand By You」(24bit/96KHz)
などです。
とはいえ音像はぼやける事なくクリアに聴こえます。FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)と比べると、特にロックやヒップホップが気持ちよく聴けますね。
▶︎▶︎FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)レビュー!【iPhoneをハイレゾDAPに!】
▶︎▶︎【徹底比較】FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)とFiiO Q3!
出力ごとの印象は次のとおりです。
3.5mmシングルエンド
やはりバランスに比べると分離感がなく物足りない感じです。直挿しと比べると足腰のしっかりした低音に好感がもてますね。
2.5mmバランスと4.4mmバランス試聴比較
上の画像では2.5mmも4.4mmも同じ経路ですが若干の音質差がありました。
※バランス接続とはLRが独立した回路のことで、通常の3.5mmシングルエンドより音の分離感が増して定位がつかみやすいです。私が使っているのは二千円の2.5mmバランスケーブルですが、それでも十分に良さを堪能できます。ただし、リケーブルできるイヤホンが必要になります。
▶︎▶︎【1万円台オススメ】有線イヤホン17本をサクッとレビュー
▶︎▶︎【二千円台!】G&Vの2.5mmバランスケーブルをレビュー
それでは音質比較です。
- 2.5mm
こちらは4.4mmと比べると音の輪郭がはっきり感じ取れる印象です。周波数バランスとしては若干、高域にピークを感じます。
いい意味で4.4mmよりも線の細い音像ですね。細かなニュアンスの表現が巧く、ケイシー・マスグレイヴス「スペースカウボーイ」を聴くとヴォーカルの表情が素晴らしいです。
椎名林檎「丸の内サディスティック」(16bit/44.1KHz)では2.5mmのほうがのスネアとピアノの鳴りっぷりが良く、ヴォーカルも一歩前に出る印象です。
- 4.4mm
4.4mmバランスではベースが強調され全体的に太い音像になる印象ですね。Nirvanaなんかを聴くとめちゃくちゃカッコいいですね。逆にしっとり聴かせる女性ボーカルものはちょっと不得意かもです。
【実際の使用感】FiiO Q3のメリット、デメリット
FiiO Q3のメリット7つ
- iPhoneに繋ぐだけで認識してくれる導入の敷居の低さ
- Amazon Music HD導入でハイレゾが簡単に楽しめる
- FiiOらしい素直で安定した音質
- バランス出力の魅力を十分に堪能できて音楽がもっと楽しくなる
- 端子ごとに音質の違いがあって楽しい
- バッテリー満充電で会社を3往復くらいできる
- 出力が大きいのでインピーダンスの高いイヤホンでも十分に鳴らせる
上記のような感じです。際立って不満に感じる点がない、隙のない作りですね。
FiiO Q3のデメリット4つ
上記のような感じです。FiiO Q3のデメリットというより、ほとんどDACアンプのデメリットになってしまいますが…。
FiiO Q3は若干、中低域寄りの音なので、高域のキラキラした音が好みの方には向かないかもしれません。
高域の綺麗な音が好みであればFiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)をオススメします。
▶︎▶︎【こちらもオススメ】FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)レビュー!
結局FiiO Q3はどんな人にオススメか?
こんなあなたにはオススメできない
FiiO Q3をオススメできないのは次のような方です。
- アンドロイドスマホを使っている
- 繋ぐのが面倒臭い
- 音楽はワイヤレスで聴きたい
- 低音より高音が好き
アンドロイドスマホは対応していない可能性があります。情報も少なく繋いでみないとわからない部分がありますね。私が使っているHUAWAI P30Proでは認識されました。
また、毎回つなぐ必要がありますし、有線イヤホンのみとなっているので、そこら辺の煩わしさを苦に感じるかたにもオススメできません。
低音よりも高音の綺麗な音が好きという方にはFiiO Q3よりもFiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)をオススメします。
▶︎▶︎【オススメ記事】FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)レビュー!
▶︎▶︎【徹底比較】FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)とFiiO Q3!
こんなあなたにはオススメ
FiiO Q3は次のような方にはオススメできます。
- iPhoneやiPadで高音質に音楽を楽しみたい
- バランス接続を試してみたい
- ハイレゾを気軽に聞いてみたい
- 今使っているイヤホンの低域が足りないと感じている
- インピーダンスの高いイヤホンやヘッドホンを使いたい
やはり、普段iPhoneで音楽を聴いているユーザーにはかなりオススメできます。FiiO Q3を繋ぐだけでSpotify、AppleMusicでも音質アップができ、バランス接続でさらに高音質になります。
また、Amazon Music HDでハイレゾも試せるのでオススメの1台です。
もちろんハイレゾでなくても音質アップが望めます。SpotifyやApple Music、Amazon Music Unlimitedでもバランス接続すれば音質アップは確実です。
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FiiO Q3どこで買うのがいいか?価格は?
信頼できるショップで買うのがオススメ。
言わずと知れたeイヤホンはショップスタッフの対応もよくよく利用しています。私はeイヤホンのAmazon店で2万円(ポイント10%)ほどで買いました。
もしAmazonを使うなら、ギフトカードを買ってから、ギフトカード残高で買うと安くなります。
※2021年10月21日発売のQ3 2021との違いについては下記より