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【ポタアン最終形態】iFi xDSD Gryphonレビュー

iFi xDSD Gryphonを購入してばらく遊んだのでレビューします。

私がiFi製品を買うのは二台目。GO Bluが気に入ったのでGryphonも買ってみました。

【ルックスも音質もGOOD!】iFi GO bluレビュー!

iFi xDSD Gryphonの音質をざっくりまとめると、雑味のない美音系で飽きの来ない音質ではあるものの、若干控えめな印象もあります。

またiFi xDSD Gryphonは機能性が高く、そのままポタアンとして使うのもいいし、いろんなシステムに組み込んで音質アップといった使いかたもできて結構遊べます。

では本体の外観から見ていきましょう。

外観をチェック

クールで落ち着いたカラーリングと高級感あるデザイン

iFi製品はどれもデザインが秀逸。 xDSD Gryphonも、落ち着いたカラーリングで高級感がありとてもいい感じ。

波打つようなデザインとマットな質感で手馴染みが良いです。(ケースにいれちゃうけど)

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裏面にはインピーダンスマッチングスイッチ

裏面には傷防止、滑り防止のゴム。(ケースにいれちゃうけど)

また、QRコードとシリアルが貼ってありまして、これは問い合わせや、保証の時に使うのではがしちゃダメ!

イヤホンのインピーダンスに合わせてゲイン調整してくれるスイッチ

裏面にはインピーダンスマッチングのスイッチもあります。高感度イヤホン使うときはONにしたほうがいでしょう。

OLEDは見やすくて良い

OLEDは大きめで見やすいです。

表示されるのは下記の通り

  • 入力モード
  • エフェクト
  • 電池残量
  • 動作周波数
  • ボリューム

明るさはHighとLowの2段階で調整可能。

ぱっと見で状態がわかるのが良いですね。

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ボリュームはやや回しづらい

ボリュームは若干回しづらく感じました

ボリュームノブはサイドが守られています。傷防止にはなりますが、使い勝手としては、一回のストロークが短くなり、調整し辛いと感じました。デスクに置いたままの調整だとなおさら。

サイズ感はやや大きく、やや重い

ポータブルアンプとしてはかなり大きいですね。単体でも男性の手に余る感じです。120×80×25㎜。

本体の重さは実測218g

単体で218g

iPhone8と併せるとなかなか。

iPhone8と併せて390g

小さいペットボトルよりちょっと重いくらい。家の中で持ち運ぶには問題ないです。普段使ってるDAPのM3Xが168gだから、通勤で持ち歩くのはちょっとしんどいですかね。▶shanlingの新作DAP「M3X」は買い!?→買った

ハイエンドDAPだとこれくらいかそれ以上の重さ。普段ハイエンド持ち歩いているなら気にならないかもです。

ちなみにiPhone8と重ねたときのサイズ感はこんな感じ。

iPhone8がちょっと縦にはみ出す

豊富な入力ソースでいろいろ遊べる

入力端子は合計4つ

入力端子は4つです。

  • USB
  • S/P DIF
  • 3.5mmシングルエンド
  • 4.4mmバランス

PCやスマホまもちろん、テレビやCDプレイヤーなどに繋いだり、DACとして据え置きアンプにつないだり、アンプとアンプをつないでプリアンプ的に使ったり、いろいろ遊べそうです。

入力ソースにはBluetoothも選択可能です。

主要コーデックはカバー、Bluetoothも美音で楽しめる

入力ソースはBluetoothも選択可能で、コーデックは下記の通り。

  • aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL,LDAC, LHDC/HWA, AAC, SBC

主要なコーデックはすべてカバーしているので特に問題ないでしょう。

HWAで聴いてみたところ、BluetoothでもiFi xDSD Gryphonの美音は十分に堪能できました。

バッテリー持ちは長くはない、USB Cはバッテリー充電用とデータ転送用と2つ

5V充電用とデータ転送用のUSB C端子は2つ

gryphonのバッテリーは3600mAhですが、使用時間の公称値はありません。私はボリューム大きめで使っていますが、持ちがいいという印象はないです。ただ、家で使うのがほとんどなので基本充電しながら使っています。

バッテリー充電用の端子は5V。高出力充電器があるならそっちを使ったほうが2倍早いようです。

  • 高出力充電器…6時間
  • 標準充電器…12時間

ちなみに、データ転送用の端子でも設定変更することで充電可能になります。

私は普段はPCにつないで使うことが多いので、この設定を入れて使っています。

出力パワーは十分、ヘッドホンもよっぽど低能率でなければイケる

ヘッドホンアウトが3.5mmシングルエンド、4.4mmバランスエンド。

ヘッドホンアウトは3.5mmシングル、4.4mmバランス

ラインアウトは入出力兼ねていて3.5mmシングルエンド、4.4mmバランスエンド。

ラインアウトは反対側にあって同じく3.5mmシングル、4.4mmバランス

ということで出力端子は合計4つ。

パワーと電圧は下記の通り。

ヘッドホン出力パワー バランス4.4㎜(1000mw@32Ω)、シングルエンド3.5㎜(320mw@32Ω)
ラインアウト電圧 バランス4.4㎜(6.7V可変)、シングルエンド3.5㎜(3.5V可変)

大抵のイヤホンは問題なく駆動できるパワーを持っています。

後述しますがヘッドホンも結構イケます。

ラインアウトが可変なのはなぜ?

ラインアウトはボリューム回路を介していて可変となります。ラインアウトの認識として「アンプを介さない出力」というのは正しいです。ボリュームを介するので無抵抗でアウトするならボリュームはMAXにしておけばいいかと思います。

そもそもこのラインアウトが可変というのはなんでかというと、ポタアンはイヤホンやヘッドホンに使うものなので、不用意にラインアウトに繋いで耳を悪くしないようにという配慮からボリュームを介しているのでしょう。

ですが、あえてラインアウトにイヤホンを繋いで、音の違いも楽しむのもありですし、プリアンプ的な使い方もできるメリットもあります。

付属品チェック

何故か英語のマニュアル、保証書、iFiのステッカー

マニュアルは英語です。日本語マニュアルはウェブで。

ロゴ入りの黒いポーチ

多分使うことはないです。専用ケース買って入れておけばいいかなと。

USB A – C、USB C – C、USB C – Lightning

ケーブルは3本です。PC、アンドロイドスマホ、iPhone、どこにつなぐにしても買い足す必要がないのは嬉しいですね。

それと、このケーブルがなかなか優秀。スマホで他のOTGケーブルだと認識しづらかったポタアンがこれを使うとあっさり認識してくれました。単体で欲しい位ですがどうやら単体販売はしていないようです。

音質をレビュー!

iPhone8を繋いでSE846で

iPhone8につないで、SE846で聴きました。フィルターはBP、まずはエフェクトをかけずに聴きました。

試聴音源はAmazon Music Unlimitedやダウンロード音源のハイレゾです。

シュアーSE846レビュー【至高のモニターサウンド!】

Amazon Music Unlimited徹底解説【2年間使い倒した結果】

ややマイルドだが、シルキーで優しい美音

音質は、シルキーで優しい感触。ローエンド~ハイエンドまで滑らかにす~っと伸びていく心地の良い音質。長時間聴いていても疲れないし、飽きない。

繊細、かつ丁寧に一音一音を紡いで上質な音を織り上げ、精彩な表現力です。

低音域はかなり低い帯域まで明瞭に表現できていると思います。量感は必要十分で、決してでしゃばることなくしっかり下支えしている感じ。ベースラインは残像を残しながら旋律をクリアにスムースに描きます。

高音域は粗雑さとは無縁、ややマイルドで透明感に溢れていて魅力的です。

ちょっとマイルドすぎるかなといった印象もありますが、エフェクトを使用することで自分好みのサウンドに追い込めます。

7通りのエフェクトと4種のデジタルフィルターで自分好みの音に

iFi独自のエフェクトで自分好みのサウンドに

若干大人しすぎる感じもするGryponの音質。

併用も可能な7通りのエフェクトで誇張しすぎず、かといって物足りない感じもしない音変化を楽しめます。このエフェクトはほかのiFi製品でも採用されていて評判もいいです。

設定ボタンを押すとXSpace、XBassⅡを切り替えられる
  • XBassⅡ…低音強化
  • XSpace…超高音域を持ち上げて空間表現を強調

さらに入力端子側にあるスイッチでXBassⅡの効果を変更できる。

XBassⅡの効果を変更するスイッチ

効果はそれぞれ下記の通り。

  • Bass…低音ブーストのみ
  • Presence…中高域ブーストのみ
  • Bass+Presence…低音ブースト+中高域ブースト

ということで合計7通りのエフェクトで楽曲や、イヤホン、ヘッドホンの弱点を補填し、自分好みのサウンドを作ることができます。

Bassは開放型のヘッドホンなどで低域が足りないと感じた時に威力を発揮します。HD800SでBassを入れるときらびやかな高音域とのバランスが取れてぐっとくるサウンドに。

Presenceはわかりやすくヴォーカルが1歩前に出る感じ。ヴォーカル、シンバルやハイハットの基音が前に出るような効果です。

ソフトウェアのグライコと違って自然なかかり具合で、普段イコライザーを使わない私も積極的に使っています。

さらに4種類のデジタルフィルターで微調整する

設定ボタン長押しでメニューが開く

設定ボタン長押しでメニュー項目を開き、4種類のデジタルフィルターを選択します。

4種類のフィルターは下記の通り。

  • BP(Bit Perfect)…フィルターなし
  • STD(Standard)…適度なフィルタリング、適度なプリ、ポストリンギング
  • GTO(Gibbs Transient Optimised)…384/352kHzアップサンプリング、ミニマムフィルタリング、ノープリリンギング、ミニマムポストリンギング
  • NIM(Minimum Phase Filter)…最もかかり方の弱いフィルター

音質の微調整をしさらに自分好みのサウンドに追い込むことができます。

デジタルフィルターは一聴して違いが分かるほどの変化はなく、しばらくいろいろな音楽を聞いていると「若干印象が変わるかな」といった程度の変化です。

しばらく使ってみた感触としては下記の通り。

  • BT…素材そのままの味を楽しむという点で悪くはないですが、面白みにかける感じもあります。
  • STD…分離感が少なく、全体的に滲みを感じてあまり好みではないです。
  • GTO…ほど良くスパイスを加えて素材の持ち味を引き立てる、そんな感じのフィルター。
  • MIN…これもBT同様に悪くはないですが、面白みにかける感じです。

今はBTとGTOを時々切り替えて使っています。

GTO(Gibbs Transient OptimisedについてはiFiのブログに詳しい説明があります。かなり専門的な内容で読解が難しいのですが…。リンギングという突然の入力変化による信号の振動に対処するべくiFiが開発したフィルターのようです。ブログの冒頭で「すべてのデジタルフィルターは間違っている」と言い切っているあたりかなり自信のあるフィルターのようです。

MIN(Minimum Phase Filter)は隠しコマンドで使用可能になります。隠しコマンドは下記のとおり。

隠しコマンドでグリフォンが現れ、「MIN」が選択可能に

デジタルフィルターのMIN(minimum phase filter)が隠しコマンド使えるようになります。

隠しコマンドは下記の通り。

  1. 「ボリュームノブ」を1回押す
  2. 「XSpace/XBass」ボタンを1回押す
  3. 「INPUT」ボタンを1回押す
  4. 「ボリュームノブ」を2回押す
  5. 設定のデジタルフィルターで「MIN」を選択

成功するとOLEDにグリフォンが飛びます。電源ON、OFF時にグリフォンが飛ぶように。

素早く押すのがコツです。

据え置きアンプとして使える?

iFi xDSD Gryphonって据え置きアンプとして使えるの?と思う方も多いと思います。

ハイパワー1000mw(バランス@32Ω)を謳っていますからね。

結論、余裕にとまではいきませんが10万クラスのヘッドホンでも十分に駆動できました。

実際ヘッドホンで鳴らしてどんな感じだったかお伝えします。

試聴音源は最近はまってる70年代~80年代前半のユーミンとか山下達郎とかのJPOP、リトナー、クルセイダーズとか海外のJAZZ、FUSIONです。

インピーダンスマッチング、エフェクトはOFFで聴きました。

beyardyanamic DT1990 PRO

DT1990Proをシングルエンドで

参考までDT1990 Proは感度…102dB、インピーダンス…250Ω。

シングルアウトで聴きました。

音量は95くらいでちょうどいい感じですね。ちょっと大きめで聴きたいときでもMAX手前の103くらいです。ちなみにMAXの値は106。

これは結構相性いいです!DT1990 Proのちょっとひりついた高音域を聴きやすくマイルドにしながら、低域から高音域までしっかりと表現できていますね。エフェクトなしでも音場広く楽しく聴けます。据え置きアンプと比べても遜色ないです。

HIFIMAN SUNDARA

SUNDARAは4.4mmバランスに

HIFIMAN SUNDARAは感度…94dB、インピーダンス…32Ω。

4.4㎜バランスにつなぎました。音量は95くらいでちょうどいい感じです。

SUNDARAは結構鳴らしづらい印象ありましたが、これも悪くないです。エフェクトなしでも超低域のズシーンとくる感じもあるし、音場も十分。これだけ鳴れば据え置きアンプは必要ないと思います。

シングルアウトだとちょっと微妙であったことは付け加えておきます。

HIFIMAN SUNDARAレビュー

スタンド何使ってるんですか?と質問がありました。K&Mのスタンドで在庫があればサンドハウスで買えます。

HIFIMAN Arya

Aryaも4.4mmバランスで

こちらもSUNDARAと同じケーブル、4.4㎜バランスアウトです。

HIFIMAN Aryaはインピーダンス35Ω、感度90dB。

ボリューム95くらいでちょうどいい感じ。

これも予想を裏切ってよく鳴らしてくれました。

据え置きアンプのDACとして使ってみた

iFi xDSD Gryphonがラインアウトもあるので据え置きアンプのDACとしても活躍します。

キャンペーンでもらった4.4㎜‐XLRをRNHPにつないで聴きました。

4.4mmラインアウトからRNHPに

iPhone→iFi xDSD Gryphon→RNHP→Aryaとつないで聴いてみました。

iFi xDSD Gryphonのみでもかなり良かったんですが、この組み合わせだと各楽器のADSRがよりはっきりと聞き取れて、周波数の伸びも上下ともに良くなったように感じます。目を閉じて各楽器の配置を追いかけたくなる明瞭な音の波。非常に楽しめます。

まずはしばらくiFi xDSD Gryphonだけで楽しみつつ、据え置きのアナログアンプを物色し、追々買い足す、なんていう楽しみ方がいいかもしれません。

もちろん、gryphoneだけでも十分楽しめます。

Bluetoothも良い!

gryphonで使えるBluetoothコーデックは下記の通り。

  • aptX Adaptive、aptX HD
  • LDAC、HWA/LHDC
  • aptX、aptX Low Latency
  • AAC
  • SBC (一般的なコーデック)

主要なコーデックは網羅しています。

このサイズのポタアンでBluetoothは使わないだろうなと思ってたんですが、映画とかアニメとかライブとか観るときに使うとメチャクチャ良いです。

Bluetoothで繋いで映画見るときはカップホルダーに入れて使ってます(笑)手元でボリューム変更できるのも良いですね

映画やアニメは積極的なパンニングで立体的な音像を表現しますが、gryphonにヘッドホン繋いで聴いてると非常に臨場感があります。芯のある音で低音もパワフルだしグッドです。

専用ケースは純正?MITER?

iFi xDSD Gryphonの専用ケースはiFiから出ているものとMITERから出ているものがあります。

iFiの専用ケース

  • 素材がポリエステルでクッション性あり
  • 筒状で上からも下からも脱着できる
iFi純正ケースはポリエステル製
筒状でどちらからも出し入れできる

MITERの専由ケース

  • 素材がレザーで高級感あり
  • 入力側のエッジが覆われていてすっぽ抜けない
  • スクリーンプロテクターが付属
MITERのレザーケース
入力側のエッジが覆われていて傷防止になる

私はレザー製がよかったのでMITERにしました。入力端子側にケーブル挿すときに滑ってやりづらい以外は特に不満はないです。

私はMITERにしました

iFi純正ケース

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MITERのケース

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特徴をまとめるとこんな感じ

  • 豊富な入力でかなり遊べる
  • 外出時に持ち出すにはやや大きくて重い
  • 音質はシルキーな美音系
  • 自然なかかり具合のエフェクトで自分好みのサウンドに
  • ヘッドホンの据え置きアンプとしても活躍できる
  • 据え置きのアンプを足してアップグレードも楽しめる

音に関しては、正直SE846だとちょっとマイルド過ぎるかなといったところですが、エフェクトでカバーできたので良しとします。

また、ヘッドホンでかなり楽しめたのは望外でした。私の使っているヘッドホンはやや中高音〜高音域に癖があるので、そういったヘッドホン、イヤホンと相性が良いのだと思います。出力も、余裕があるわけではないですが、十分駆動できていました。

総合的に満足度は高いです。

以上ご参考になれば幸いです。

iFi xDSD Gryphonの商品リンク

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