見た目、機能性ともに非常に似ているFiiO BTR5 2021とShanling UP5。どっちにするか迷っている方も多いと思いますので両者を徹底比較します!実際に購入し使っているので参考になるかと思います。
Shanling UP5の商品リンクは下記
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UP4の商品リンクは下記
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それぞれのレビュー記事は下記
▶【コンパクトでハイコスパ】FiiO BTR5 2021レビュー
▶【2.5㎜も4.4㎜も使える!】Shanling UP5レビュー!
- 1 FiiO BTR5 2021とShanling UP5スペックを比較
- 2 【UP5はLHDCも】対応コーデックの違いを比較
- 3 【一長一短】操作部の違いを比較
- 4 【UP5はデュアルDACモードあり】3.5㎜シングルエンドの出力を比較
- 5 【UP5は4.4㎜も】バランス端子を比較
- 6 【スペック上は同じだが違う】バランス出力を比較
- 7 【UP5のほうが持ちがいい】バッテリー容量を比較
- 8 【UP5のほうが大きめ】大きさ、重さを比較
- 9 【素材、質感ともに同じ】本体の外装、質感を比較
- 10 【ケースに大きな違い】付属品、専用ケースを比較
- 11 【どちらも中華らしさが】アプリを比較
- 12 【バランスがいいのはBTR5、低音の量感はUP5】Bluetoothと有線の音質を比較
- 13 価格を比較
- 14 結論どっちを買う?
FiiO BTR5 2021とShanling UP5スペックを比較
まずはスペックを比較。
BTR 5 2021 | Shanling UP5 | |
Bluetoothバージョン | 5.0 | 5.0 |
音量調節 | スマホと独立調節可能 | スマホと独立して調節可能 |
対応コーデック | SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC | SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC,LHDC(HWA) |
Bluetoothチップ | CSR8675 | QCC5120 |
DACチップ | ES9219C×2 | ES9219C×2 |
USB DAC | XMOS XUF208 | XMOS XUF208 |
ペアリング/プレイ専用ボタン | 有り | 再生兼、曲送りボタン |
音量調節専用ボタン | 有り | ホイールで音量調節
ホイールを押して電源オフなど |
送信距離 | 10m | 10m |
表示スクリーン | 有り | 有り |
ゲイン設定 | High /Low | High /Low |
出力(32Ω負荷時) | 3.5㎜シングルエンド:80mW+80mW以上
2.5㎜バランス:240mW+240mW以上 |
シングルエンド:90mW
シングルエンド(デュアルDACモード):112mW 2.5㎜、4.㎜バランス:240mW |
SN比(A weighted) | 3.5㎜シングルエンド:-118dB
2.5㎜バランス:-122dB |
記載なし |
セパレーション(1kHz/32Ω負荷時) | 3.5㎜シングルエンド:79dB
2.5㎜バランス:118dB |
記載なし |
ハンズフリー通話 | 対応 | 記載なし |
Siri(iOS)の起動 | 対応 | 記載なし |
インラインリモコン | CTIA規格に対応 | 記載なし |
NFC機能(クイックペアリング) | 有り | 有り |
ヘッドホン出力 | 3.5㎜シングルエンド、2.5㎜バランス | 3.5㎜シングルエンド、2.5㎜バランス、4.4㎜バランス |
USBポート | Type C/データ転送・充電兼用 | Type C/データ転送・充電兼用 |
内蔵バッテリー | 550mAh | 680mAh |
連続使用時間 | 3.5㎜シングルエンド:約9時間
2.5㎜バランス:約7時間 |
3.5㎜シングルエンド:約15時間
2.5㎜、4.4㎜バランス:約11時間 |
充電時間 | 1.5時間 | 記載なし |
外形寸法 | 72 x 32 x 11.1 mm (バッククリップを除く) | 68 x 39 x 14.5 mm (バッククリップを除く) |
重量 | 43.7g | 50g |
付属品 | USB TYPE-C to Aケーブル / USB TYPE-C to Cケーブル / バッククリップ / クイックスタートガイド | USB Type-C to Cケーブル/USB-A to Cアダプタ/専用レザーケース/保証書/クイックスタートガイド |
【参考】https://www.fiio.jp/products/btr5-2021/
【参考】https://musinltd.com/shanling/237.html
上記のとおりです。
この2製品は同じDACを使用していて、外観も非常に似ています。
違う点を見ていきましょう。
【UP5はLHDCも】対応コーデックの違いを比較
- FiiO BTR5 2021…SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC
- Shanling UP5…SBC,AAC,aptX,aptX LL,aptX HD,LDAC,LHDC(HWA)
Bluetoothチップに違いがあり、Shanling UP5はLHDC(HWA)コーデックも使用可能。対応スマホはHUAWAIなどですね。
が、HWAはちょっとノイズが乗るので、基本LDACを使っています。音がいいだけに残念。
LHDCが使えなくても問題ないでしょう。
【一長一短】操作部の違いを比較
- FiiO BTR5 2021…右側に4つのボタンが配置されている
- Shanling UP5…ボタンとしてもつかえる多機能ホイールと左側に電源ボタン
FiiO BTR5 2021は右側にすべてのボタンが配置されています。ボリュームコントロールもボタンで、調節は何度も押す必要があります。また、メニュー操作の決定がどっちだかわかりづらく、誤操作してちょっとイライラ。慣れれば問題ないかと。
Shanling UP5はボリュームコントロールとメニュー操作などを兼ねた多機能ホイール。Shanling UP5のレビューでも書きましたが、ボリュームコントロールはしやすいものの、メニュー操作がやりづらいですね。ホイールを押し込むと同時にホイールも回転してしまうことが多々。
どちらも一長一短といった感じですね。
【UP5はデュアルDACモードあり】3.5㎜シングルエンドの出力を比較
- FiiO BTR5 2021…80mw
- Shanling UP5…90mw、デュアルDACモード112mw
3.5㎜シングルエンドでは、通常モードでの出力はほぼ同じ。
しかしShanling UP5にはデュアルDACモードがあります。
デュアルDACモードでは出力が上がり、クロストークも減らすことができます。
感度の高いイヤホンを使う場合や、リケーブルできないイヤホンを使う場合には有効なモードですね。
【UP5は4.4㎜も】バランス端子を比較
- FiiO BTR5 20215…2.5㎜(240mw)
- Shanling UP5…2.5㎜、4.4㎜(240mw)
FiiO BTR5 2021に4.4㎜はありません。
一方Shanling UP5には4.4㎜端子もあります。2.5㎜、4.4㎜どちらのケーブルも使っている方には重宝するのではと思います。
端子による音の違いは後述します。
2.5㎜いらないから4.4㎜だけ使えればいいという方にはiFi GO bluなんかをお勧めします。
【スペック上は同じだが違う】バランス出力を比較
- FiiO BTR5 20215…240mw
- Shanling UP5…240mw
出力はどちらも240mwですが、実際比べてみると余裕のあるなり方をするのはFiiO BTR5 2021であることがわかります。
イヤホンはSE846(8Ω)スマホの音量は最大、ゲインはハイ、EQはOFFで、それぞれ私のちょうどいい音量は下記の通りです。
- FiiO BTR5 2021…30(MAX60)
- Shanling UP5…50(MAX64)
ちなみに私はやや大きめで聞いてます。
FiiO BTR5 2021のほうが数値的にも余裕がありますね。
【UP5のほうが持ちがいい】バッテリー容量を比較
- FiiO BTR5 20215…550mAh(シングルエンド約9時間、バランス約7時間)
- Shanling UP5…680mAh(シングルエンド約15時間、バランス約11時間)
バッテリー容量はShanling UP5が多く駆動時間も4~6時間ほど長いですね。
一度の満充電で長く使えるのはうれしい点。
ただ、どれくらいで満充電できるかの記載がありませんでした。
【UP5のほうが大きめ】大きさ、重さを比較
- FiiO BTR5 2021…72 x 32 x 11.1 mm(43.7g)
- Shanling UP5…68 x 39 x 14.5 mm(50g)
FiiO BTR5 20215のほうが、長さはありますがスリムですね。
Shanling UP5はやはり、イヤホンアウトが3つありバッテリー容量もある分、本体に厚みがあります。
このタイプのレシーバーはポケットに仕込んだり、クリップで挟んだりといった使い方だと思うので、小さいほうがいいと思います。
とはいえ、Shanling UP5は適度な厚みで手の馴染みがいいんですよね…。
これもどちらがいいかは人それぞれ。
【素材、質感ともに同じ】本体の外装、質感を比較
ここでもう少し外観をチェックしていきます。
どちらも前背面に強化ガラス、サイドはマットなアルミ仕様です。
実際触って比べてみても、質感はどちらも変わりませんね。
よくよく比べるとShanling UP5はサイドの丸みがあるおかげで馴染みがいいですね。
【ケースに大きな違い】付属品、専用ケースを比較
ケーブルはどちらもUSB A to C,C to Cが付属。ケースに違いがあります。
- FiiO BTR5 20215…クリップ付きプラスチックケース
- Shanling UP5…クリップ付きレザーケース
FiiO BTR5 2021はプラスチックケースです。はめるのに若干コツがあり、下手にねじ込むと本体が傷付きそうで注意が必要です。このタイプは衣服などに挟むのが基本的な使い方ですね。
一方でShanling UP5は下位モデルのUP4がBTR5同様のプラスチックケースでしたが、レザータイプのケースに変更です。出し入れしやすく本体への傷も心配なさそうです。ボリューム部分も台形にカットしてあって操作しやすいように工夫されています。
このクリップは挟むというより、ベルトやバック肩掛け部分などに通すタイプですね。
一応FiiO BTR5 2021のレザーケースは他社より販売があります。
傷がつかないようにフィルムを貼るよりこちらのほうがよさそうです。ただ、クリップはないのであくまで保護目的。
【どちらも中華らしさが】アプリを比較
どちらも専用アプリがあります。
どちらも基本的な機能は押さえているものの、本体との設定の乖離や使いづらさは同様。中華アプリらしさがあります。
FiiO BTR5 2021はより細かい音質の調節が可能。
Shanling UP5はEQのカスタムが可能となっています。
また、ファームウェアのアップデートもできます。
【バランスがいいのはBTR5、低音の量感はUP5】Bluetoothと有線の音質を比較
イヤホンはSE846 、ストリーミングサービスのロスレス、ハイレゾ音源を使用します。▶【2021年12月最新版】【徹底比較】ロスレス、ハイレゾ音楽ストリーミングを比較
設定は同じにしています。
- ゲイン…ハイ
- フィルター…Linear phase fast roll off
- EQ…OFF
使用した楽曲は主にヴォーカルものです。
宇多田ヒカル「One Last Kiss」、
【繊細な表現もできるBTR5】Bluetooth接続
まずはLDAC、2.5㎜バランスで比較してみます。
スペック上の出力とは逆にそれぞれちょうどいいボリュームは下記の通り。
- FiiO BTR5 2021…30(MAX60)
- Shanling UP5…50(MAX64)
BTR5はかなり余裕がありますね。
UP5は高感度のイヤホンでも8割くらい上げないとなので、余裕はないです。
音質は下記の通り。
- FiiO BTR5 2021…フラット、やや中高域に艶がありヴォーカルがいい
- Shanling UP5…フラット、やや低音が強く迫力を感じる
この2台のDACが同じなので音質傾向は非常に似ています。どちらもフラットで素直な音質ですね。そして、どちらもBluetoothとは思えない豊かな鳴り方をします。
宇多田ヒカルを聴き比べてわかるのはFiiO BTR5 2021はヴォーカルの立ち上がりが良く、第一声がスッと目の前に現れ、リヴァーヴが減衰した後までわずかな存増を残す。後からバックのサウンドが花を添えるといった感覚です。主役はあくまでもヴォーカル、そんな鳴り方をします。ヴォーカルを魅力的に聞かせてくれますね。低音に関しては、UP5と比べて劣るかといえばそうでもなく、あくまでフラットであり十分に量感があります。
いっぽうで、Shanling UP5は若干低音が持ち上がっている印象ですね。それも重低音が響きやや迫力を感じます。とはいえ不自然な感じはなく、FiiO BTR5 2021と比べて少し強いかなくらいです。また、ヴォーカル物でいえばFiiO BTR5 2021よりも魅力に欠けるというか細かいニュアンスの表現が苦手かなと感じました。
3.5㎜で比較
ケーブルは同じで変換プラグを使って聴きます。
- FiiO BTR5 2021…フラットで大人しめ
- Shanling UP5…低域に量感があり派手さがある
音質傾向は2.5㎜と変わらず、FiiO BTR5 2021はフラットで上品な鳴り方、Shanling UP5は低域に特徴あり派手に感じます。
シングル出力に関してですが、私の場合ちょうどよくなるのはそれぞれ下記の通り。SE846使用時。
- FiiO BTR5 2021…35(MAX60)
- Shanling UP5…57(MAX64)
2.5㎜と同様に、Shanling UP5(DUAL DACモード)のほうが物足りない感じです。爆音と感じるレベルまで上げるにはほぼMAX。対してFiiO BTR5 2021は8割くらいで爆音レベル。スペック上はShanling UP5のほうが高いんですが…。
4.4㎜はどうか
今度はFiiO BTR5 2021にはない、Shanling UP5の4.4㎜端子を聴いてみます。ケーブルは同じで変換プラグを使って聴いてみます。
低域のふくよかさを感じますね。キックやベースが空気をまとい眼前で演奏しているような感覚を覚えます。ヴォーカルも力強く芯が太くなりましたね。ただ高音域の描写は、変わらず粗いかなといった感じです。
結論Shanling UP5を使うなら4.4㎜がよさそう。
【UP5の4.4㎜はかなりいい】有線接続(USB DAC)
今度はAndroidスマホにUSB接続して聴いてみます。まずは2.5㎜バランス。
音質傾向はBluetoothの時と同じですが、低音の表現がより明確に出ますね。Shanling UP5はBluetoothのときより低域が強調されているように感じます。FiiO BTR5 2021はShanling UP5に比べると控えめに感じますが必要十分な量感があり、全体のバランスがいいです。
今度はShanling UP5の4.4㎜を聴いてみます。これはいいですね。低域の豊潤さと中高域に艶があり、Bluetooth時の高音域の粗さもないですね。一音一音に明瞭さがあります。これはM3Xにかなり近い印象。やっぱり有線はいいですね笑▶shanlingの新作DAP「M3X」は買い!?→買った
価格を比較
- FiiO BTR5 2021…16500円
- Shanling UP5…21560円
eイヤホンの価格です。
Shanling UP5のほうが5000円ほど高いですね。
端子が多く、バッテリー容量も大きいですからね。
結論どっちを買う?
まとめるとこんな感じです。
FiiO BTR5 2021はこんな方におススメ
- 2.5㎜ケーブルがメイン
- 持ち物はコンパクト、スリムにしたい
- 充電回数は気にしない
- バランスの取れた音が好み
- ドングルとしても使いたい
- ボリューム調整はボタン派
必要な機能を過不足なく備え、コンパクトサイズでb音質もフラット。FiiOらしさが出た優秀機です。
バッテリー容量は少ないものの、サイズがコンパクトなので、Bluetooth接続時の音質が優秀。持ち運んでBluetoothメインで使うのであればBTR5がおすすめです。
Shanling UP5はこんな方におススメ
- 2.5㎜、4.4㎜どちらも使う
- 本体サイズは気にしない
- 充電回数は減らしたい
- 低音域の迫力が欲しい
- 有線接続での音質を重視する
- ボリューム調整はダイヤル派
4.4㎜アウトがあるのが特徴です。
BTR5と比べるとサイズは大きいですが、バッテリー容量が大きいメリットもあります。多機能ホイールはメニュー操作はしづらいものの、ボリューム調節はしやすいです。
Bluetooth接続時の音質は今一歩でしたが、有線接続がかなりいいです。有線接続メインで時々Bluetoothを使うくらいであればShanling UP5がおすすめです。
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4.4㎜が使えて、音質重視、コンパクトでデザインもいいiFi GO bluという選択肢もあります。▶【ルックスも音質もGOOD!】iFi GO bluレビュー!▶【結局どっち?】FiiO BTR5 2021とiFi GO bluを比較!