サブスクの音質が悪く感じるのでなんとかしたい!
そんなあなたににオススメの記事となっています。
この記事ではサブスクの音が悪い理由を解説し、あなたの「音質不満足」を解決します。
【サブスクの音が悪い理由①】サブスクのノーマライズで音量が小さくなるため
人は音が大きいといい音と感じる心理特性があります。
各サブスクには楽曲のラウドネス値(楽曲の平均音量)を揃えるノーマライズという機能があります。

ラウドネス値の高い楽曲はこの機能によって必要以上に音量が下げられ、音が悪いと感じてしまうことがあります。
【サブスクの音が悪い理由②】楽曲が圧縮されている為
サブスクでは圧縮された楽曲データを配信しています。圧縮とは、聴こえないとされる音を削除してデータ量を軽くすることです。
CDを非圧縮とし、ビットレート(1秒あたりのデータ量)は1,411kbps。サブスクでは360kbps以下となり4分の1以上のデータが失われることになります。
この圧縮率があがるとそれだけ削除される音も多くなり、CDよりも音が悪いと感じるようになります。
サブスクの音質設定で「自動」に設定していると通信速度によって圧縮率が上がり、音質が落ちることがあります。

【解決策①】自分で音量を調整する
音楽をいい音(気持ちよく感じる音)で聴くには音量を自分で調整してみましょう。
下の記事でAmazon Musicを例に音質設定を解説していますが、基本的には他のサブスクも同様です。
※設定ができないサブスクもあります。
【解決策②】最高音質に設定する
ストリーミング時とダウンロード時の音質を自動ではなく最高音質に設定します。
これで常に圧縮時のデータのロスを最小限に抑えて、非圧縮に近い音質で聞くことができます。
とはいえ通信量が多くなるで、データ通信のときは「自動」にし、Wi-Fiとオフライン再生のときだけ最高音質にするのがいいでしょう。
こちらの設定もほとんどのサブスクで可能です。下記ではAmazon Musicで紹介しています。
【補足】圧縮音源の特性
圧縮すると音が悪い理由をもう少し詳しく解説します。
例えばSpotifyではAACという圧縮フォーマットを使用しています。他にもMP3といったフォーマットもよく見かけます。
楽曲のデータ量は「ビットレート」といいbpsという単位で表します。bit per second、つまり1秒あたりのデータ量で、音の解像度と言えます。kはキロで1000倍を意味します。
ビットレートはデジカメで言う画素数のようなもので、この値が小さいほど音が悪いと感じます。
ちなみにSpotifyの最高音質は320kbpsでCDの1411kbpsの約4分の1ですね。
ではAACやMP3といった圧縮フォーマットはどのようにしてデータ量を軽くしているのでしょうか。
それは主に次の2つです。
- 聴こえないとされる高さの音をカット
- 聴こえないとされる小さい音をカット
詳細は割愛しますが、要は人間の耳では認識できないとされる音をカットしてデータ量を軽くしているのです。
カットしているので一度圧縮したら元のデータには戻せません。そのため、不可逆圧縮と呼ばれています。
ココでのポイントは聴こえないとされる音という点です。
あくまで圧縮技術のアルゴリズムによるカットなので、実際に聴き比べると、圧縮されていない音源よりも貧相な音になっていることに気づきます。
とはいえ、先の設定で最高音質に設定しておけばCDに近い音質なので、環境によってはさほど気にならないでしょう。
ただし音量をあげたり、いいスピーカーやイヤホンで聴くほど粗は目立ちます。
【解決策③】圧縮音源でも音の悪さがあまり気にならない音楽を選ぶ
あまりカットする部分のない音数を絞った音楽がサブスクで聴くのにおすすめです。
また、ノーマライズをONにしても音量を下げられないので、サブスク映えもします。
ドレイク「スコーピオン
これはメチャクチャ隙間のある音楽ですね。一つ一つの音に確かな存在感があり、かつとても気持ちいいです。
ロスレス音源と圧縮音源を聴き比べても「気持ちよさ」にはあまり差を感じません。
もちろん細かく聴くと圧縮されていない音源のほうが豊かさはあります。
コーネリアス「Mellow Waves」
これもメチャクチャ音絞ってますね。
低音がヤバすぎます。圧縮音源でもその良さは十分に伝わりますね。
上記の2枚は極端な例ですが、ほかにもビート中心の音楽はいい感じですね。
逆にサブスクで音が悪いと感じる音楽とは?
逆に音がたくさん重なっている音楽は、間引かれる音も多いです。
たとえばフレーミングリップスの「American Head」。
低音から高音までぎっしり音が詰まった、いわゆる壁を感じるサウンドが特徴の一枚。
こういったサウンドはノーマライズをONにしていると、必要以上にレベルが抑えられて、シャッフル再生だと映えないんですよね。
またカットされる音も多く圧縮されていない音と比べると音が悪いと感じます。
【解決策④】圧縮率の低い高音質サブスクを試す
以下の4つのサービスはCDに近いか、それ以上のハイレゾ音質で配信しています。
- Deezer HiFi
- mora qualitas
- Amazon Music HD
- Apple Music
それぞれ特徴とメリットを簡単にお話します。
3つの詳しい比較記事は下記を御覧ください。
Deezer HiFi
こちらは2017年末に日本で始まったサービス。日本では初めての非圧縮配信です。
数百万の楽曲をCDと同じ非圧縮で楽しむことができます。
料金は月額1480円。初月は無料となります。
ロスレス配信としては最安ですが、ハイレゾの配信はありませんので、その分料金は抑えられています。
Amazon Music HD
こちらはAmazon Music Unlimitedの上位バージョンです。
楽曲数は7,000万曲以上がロスレス配信で、そのうち数百万曲はハイレゾでの配信となります。
料金は月額980円(プライム会員は780円)なので、かなりコスパがよく私も愛用していてオススメできます。
▶AmazonMusicHDレビュー!【音響のプロが徹底解説!】
mora qualitas
※2022年3月でサービス終了▶【やむなし】mora qualitasがサービス提供終了の理由
こちらはソニーの高音質サブスクですね。
楽曲数はトータルが数百万曲でそのうち数十万曲がハイレゾです。
月額2178円。
音質の評判はいいようですが、いかんせん楽曲数が数百万曲と少ないのが惜しいです。
Appple Music
Apple Musicは追加料金なしの月額980円でロスレス、ハイレゾのが聴くことができます。
楽曲数も7500万曲と十分なカタログです。
▶︎▶Apple Musicに登録(無料お試しあり)
【解決策⑤】イヤホンを変えてみる
サブスクはヘッドホンかイヤホンで聴く方が多いと思います。
もしノーマルイヤホンで聴いてるのであれば、イヤホンを変えることで音質は確実に改善されます。
また、ワイヤレスイヤホンよりも有線のほうが音質には有利ですのでそちらも検討してみてください。
数十本のイヤホンを店舗で試したところそれなりに聴けるものは有線の場合1万円以上するというのが私の結論です。
とくにモニターイヤホンと言われる種類のものがオススメです。
私が愛用しているのはSHUREのSE846になります。
1万円台でオススメは下記の記事でまとめています。
【解決策⑥】DACアンプを使ってみる

優先度としてはイヤホンの次になりますが、DACアンプを使うのもアリです。
サブスクで受信した楽曲データはデジタルですので、音として聴くにはアナログに戻す必要があります。
その役割を担うのがDAC(アナログtoデジタルコンバーター)です。
このDACはデジタル音楽において音質を決める重要なパーツですが、スマホに搭載せれているものは、コストやサイズの面からあまりいいものではありません。
そこで、より音質のいいパーツを積んだ外部機器がDAC内蔵アンプというわけです。
私が愛用しているものは下記でレビューしていますので合わせてご覧ください。
→FiiO Q1 Mark Ⅱ(MK2)レビュー!【iPhone6s→ハイレゾDAPに!】
DAPを使ってみる

DAPとはデジタルオーディオプレイヤーのこと。音質に特化しているので、スマホよりも高音質を望めます。
アンドロイドを搭載したDAPであればサブスクも使えるのでオススメです。
私が愛用しているのはシャンリンのM3X。3万円台で充実の機能性があり音質も生楽器の響きが素晴らしいです。
▶︎shanlingの新作DAP「M3X」は買い!?→買った
サブスクの音質まとめ
サブスクの音質は設定や音源を選べばそれほど悪いと感じません。
が、それでも悪いと感じるのであれば高音質サブスクにアップグレードするか、イヤホンを変えてみるのがおすすめです。
記事リンクを参考に検討してみてください。
▶【徹底比較】高音質で聴くワンランク上の音楽ストリーミングサービス3つ
最後まで読んでいただきありがとうございます。