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HIFIMAN ANANDAのバランスリケーブル比較レビュー

3APLUS HD4、NOBUNAGA Labs霧降(きりふり)、NOBUNAGA Labs蓼科(たてしな)の3.5㎜‐4.4㎜5極のヘッドホン用バランスリケーブル3本をHIFIMAN ANANDAで使用し比較し、ANANDAど相性のいいリケーブルをチェックしていきます。

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NOBUNAGA LAbs霧降(きりふり)の商品ページ

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NOBUNAGA LAbs蓼科(たてしな)の商品ページ

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それぞれの外観、取り回し

ANANDA付属のノーマルケーブル

ANANDA付属のケーブルはシングエンドでプラグは3.5mmで、6.3mmの変換が付属。L字プラグなのはANANDAをポータブル機で使うことを想定したものでしょう。皮膜は黒くビニルでやや太め。THEノーマルケーブルといった佇まい。

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3APLUS HD4

3APLUS HD4

3APLUS HD4は皮膜が布製です。線材は8芯銀メッキ単結晶銅。

布製でとりまわしがいい

柔らかく取り回しがいいです。ただ布製は擦り切れやすいのが難点。とはいえ家庭での使用ならあまり擦れることもないと思うので問題ないでしょう。スライダーはありません。

4.4mm、3.5mm金メッキプラグ

プラグは金メッキでにシェルには滑り止め加工がしてあってつけ外しがしやすいようになっていますね。LRの記載もあります。

長さは1.5m。

NOBUNAGA Labs 霧降

NOBUNAGA Labs霧降(きりふり)はケーブルにOFC錫メッキを使用したNOBUNAGA Labs Advanceシリーズの1本。同シリーズの3.5㎜シングルエンドは「賀老(がろう)」というモデル名になります。

NOBUNAGA Labs霧降

霧降は皮膜がPVC、線材はOFC(銅)錫メッキの4芯構成です。

OFC錫メッキの4芯編みでやや細めのケーブルです

4芯ということで結構細く、持った感じもちょっと頼りない感じはします。スライダーが付いていますが、個人的にはヘッドホンでは使うことはないです。

4.4mm、3.5mmプラグは金メッキ、シェルにはNOBUNAGA Labsのロゴ入り

長さは180センチで据え置きアンプに繋いで使うのに十分な長さがあります。

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NOBUNAGA Labs 蓼科

NOBUNAGA Labs蓼科(たてしな)は3種混合の導体を使用したNOBUNAGA Labs INSPIRE NEOシリーズの一本。3.5㎜シングルエンドは「瑞牆(みずがき)」というモデル名になります。

NOBUNAGA Labs蓼科

皮膜は透明のPVC、線材は以下の3種混合という珍しい構成となります。

  • 4N純銀金メッキ
  • 4N純銀
  • 6N OCC

の3種混合8芯となっています。

8芯編みの金銀銅と3色に輝く美しいケーブルです

細すぎずちょうど良い感じです。

プラグは金メッキ、シェルはアルミでロゴ入り、スライダーあり

こちらも長さは180センチで据え置きアンプに繋いで使うのに十分な長さがあります。

音質レビュー

HIFIMAN ANANDAに繋いでそれぞれ聴いていきます。

アンプはTOPPING A90 Discrete、DACは同じくTOPPING D90SE。どちらもとてもいい音です。

音源はAmazon Music UnlimitedやApple Musicのロスレス、ハイレゾ音源や手持ちの音源をAudirvanaで再生しています。ロスレス配信に関しては【徹底比較】ロスレス、ハイレゾ音楽ストリーミングを比較で紹介しています。

ジャズ、フュージョンとの相性

スティーヴガッド率いるジャズ、フージョンバンド。やや地味なアルバムだけど音がいいし何度も再生しています。

ANANDAにリケーブルして相性をチェック

3APLUS HD4はノーマルケーブルと比べるとやや音場は広いものの、各音のフォーカスがやや甘く滲んでいるような印象。周波数バランスは良く、特定の帯域が目立つようなことがないのはメリットと言えます。なにより非常に安価なのでノーマルケーブルからのアップグレードリケーブルとしてはコスパがいいです。

NOBUNAGA Labs霧降に変えるとまず一聴して空気感がグッとまして、前後にも左右にも音場がグッと広がる印象。一瞬でレコーディングスタジオにトリップしたような感覚さえあります。シンバルの美しい響きに耳を奪われ、弾けるようなドラムの迫力に圧倒され、グルーヴ感溢れるベースに体が自然と揺れ動きます。スタジオレコーディングの曲でもライブ感のある音場が展開されてとてもいい感じです。HIFIMAN ANANDAとの相性は抜群。

NOBUNAGA Labs蓼科ではベースが前に出てきてダイナミックで力強いドラムスが迫力たっぷりに演奏されます。シンバルの余韻、サックスの艶感はもう少し欲しいところ。全体通してダイナミクスは十分に感じられ、悪くないです。

ナベサダで聴いてみる。

3APLUS HD4では全体的にそつなく鳴らしていますね。なんていうか、普通です。ノーマルよりは広がりがあっていいけど特段感動もしない感じです。

NOBUNAGA Labs霧降はサックスに艶感が生まれ、ハイハットの高音域の伸びがグッとまして余韻が滑らかに減衰する様子もよく聞こえます。また、サックスやギターのリバーブの気持ちいい曲なのでリバーブが良く聞こえるのはでかいです。

霧降を聞いた後だと、NOBUNAGA Labs蓼科ではサックスの金管楽器らしいきらりとした艶感が失われてしまうように感じました。リバーブもあまりよく聞こえません。この曲との相性はあまりよくないですね。

ロックとの相性

オーストラリアのロックバンドによる2003年発表のアルバムから爽快なロックナンバー。

HIFIMAN ANANDAにリケーブルしてチェック

3APLUS HD4で特に気になるのはタンバリンやシンバルなどの高音域がやや雑な表現になってしまうところです。全体的にまとまりがあって、なんとなく聞く分には気持ちよく聴けると思いますが、集中して聴いていると気になっちゃう感じですね。

NOBUNAGA Labs霧降にすると冒頭のタンバリンは手の動きが見えるようにダイナミクスの変化がわか流のが素晴らしい。3APLUS HD4だとギターが一つのギターとして聞こえていたのが、左右センターと3本配置されているのに気づきました。それくらい分離感があります。それにキツく感じないのも好印象です。やはり全体的に分離感が増しますね。おかげでヴォーカルも際立ちます。レベルを突っ込んだロックもかなりいいです。ANANDAとの相性がいいです。

NOBUNAGA Labs蓼科に変えると、冒頭のベースがグッと主張してきて、ドラムスが豪快に鳴ります。分離感は霧降ほどではないすが3APLUS HD4よりは丁寧な空間表現です。ANANDAはノーマルケーブルでも十分に低音が出ていますが、蓼科はさらに太くなります。

オーケストラとの相性

ANANDAにリケーブルして、オーケストラとの相性をチェック

3APLUS HD4はやはり凡庸というかBGMとして聞くにはいいけど、集中して聴こうとするとやはりアラが目立ちますね。各楽器の音色が不鮮明で生っぽさがあまり感じられません。ANANDAと3APLUS HD4の組み合わせはオーケストラは向かないですね。ノーマルよりは音場が広くていいですが…。

NOBUNAGA Labs霧降では冒頭高らかになるトランペットに心が踊りますね。金管楽器は気持ちのいい鳴りっぷり。トランペットが何本重なってるかまでわかるようです。ストリングスの重厚感もいいし、ドラムスの迫力と定位感もグッド。ANANDAではオーケストラは楽しめないと思っていましたが、霧降ならアリです。

NOBUNAGA Labs蓼科で聴いてみます。これは予想外。オーケストラは広大なサウンドステージで聞いてこそだと思っていましたから、蓼科にオーケストラは合わないだろうと。しかし実際聞いてみると低音域の厚みが良い方に作用して迫力ある演奏を楽しめました。

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まとめ

3APLUS HD4のまとめ

3APLUS HD4の音質をまとめると下記の通りです

  • ノーマルケーブルよりも音の広がりは感じる
  • 全体的にまとまりがある
  • 高音域が雑に感じる時がある

音質に関しては上記の通り。

結論、3APLUS HD4はノーマルケーブルよりは良くて、なにより安いので「バランスケーブルをちょっと試してみたい」という方におすすめのケーブルです。ANANDAでもAryaでも音質アップはのぞめます。

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NOBUNAGA Labs霧降のまとめ

NOBUNAGA Labs霧降の音質をまとめると下記の通り。

  • 全体的に線が細いが芯のあるしっかりした音
  • 低音〜中低音はやや控えめ
  • 空気感があり音場が広い
  • ANANDAとの相性が抜群

音質は上記の通り。霧降はケーブルが細く、やや頼りない感じもするが、ANANDAとの相性が非常に良いです。ANANDAはノーマルだと中低域に厚みがあるぶん音場は狭く感じますが、霧降にすることでうまく中和されるような印象です。

結論、NOBUNAGA Labs霧降は音質の変化がわかりやすく、3.5㎜ジャックを採用するヘッドホンを使っているなら、持っておいて損はないと思います。価格も比較的買いやすいのでおススメです。

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NOBUNAGA Labs蓼科のまとめ

蓼科の音質をまとめると下記のとおりです。

  • 低域〜中低域の厚みがある
  • やや音場は狭い
  • 高音域の繊細な表現力がうまい

3本のうち最も価格の高い蓼科ですが、ANANDAとの相性はあまり良くないようです。ANANDAではノーマルでも中低域が十分出ているところに更に上乗せされて暑苦しく感じてしまいます。

NOBUNAGA LAbs蓼科(たてしな)の商品ページ

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結論、HIFIMAN ANANDAのリケーブルは蓼科がおすすめです。

 

 

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