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【音質比較】5万前後のおすすめ名機ヘッドホン

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評価の高い5万前後のヘッドホンを音質中心に比較。

評判通り、どれも名機と言える素晴らしいヘッドホンです。

が、それぞれに音質に特徴があり、好みや用途に合わないと失敗します。それぞれの音質傾向を示したので、Amazonでほかの方のレビューと併せて参考にしていただければ幸いです。

【密度感ある中音域が魅力のポップス専用機】SENNHEISER HD650

  • 開放型
  • 再生周波数…10~41000Hz
  • インピーダンス…300Ω
  • 感度103dB
  • 本体260g
  • リケーブル可能(両出し特殊形状2ピン)

スタジオ録音のロック、ポップ、ジャズやダンス、クラブミュージックは今回の中では最も気持ちよく聴けました。

開放型とは思えない低音域の魅力、中域の密度感が素晴らしいです。リズム中心の楽曲は店頭で体を揺らしたくなるくらい楽しめました。

高音域の伸びはもう一歩ほしいところですが、低~中音域の魅力が勝っています。音場もそこまで広くは感じませんが、広めの箱で録音されたライブ音源やクラシックとか聴かないのであれば問題ないでしょう。

とはいえ、高音域の伸び、音場という点では次のHD660Sです。

SENNHEISER HD660S

  • 開放型
  • 再生周波数…10~39500Hz
  • 感度…103dB
  • リケーブル可能(両出し特殊形状2ピン)

HD650の低音域 高音域をぐっと伸ばした感じ。こっちを聞くと650は中域〜中高域にエネルギーを発散するタイプだとわかります。

空間表現、音場の広さはこちらが上で、ライブ音源やホールで録音されたクラシックなんかもイケますねー。高音域の粒立ちが良好で気持ちいいです。

低~中音域の魅力はHD650に軍配が上がりますが、どこかの帯域が不足している感時はありません。ポップス、クラブミュージック~ライブ音源、クラシックなんかも楽しめて、広範囲のジャンルをまんべんなく聴きたい方に勧めできます。

傾向としてはHD800Sにかなり近いですね。この方向性で全体的な解像度と上下の伸びをさらに増したのがHD800Sといえそうです。

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【着け心地軽く、スムースな高域表現が魅力】AKG K712pro

  • 開放型
  • 再生周波数…10Hz~39.8kHz
  • 感度…93dB SPL/mW(1kHz)
  • インピーダンス…62Ω
  • リケーブル可能(片出し)
  • 本体…298g

つけ心地は今回の中では一番軽く感じました!

低音域はHD650,HD660S程ではないですが、十分な量感があります。人によっては足りないと感じるかもしれません。iFi xDSD GryphonのXBassを入れるといい感じです。

決して痛くならず、繊細に表現する高音域が表現が素晴らしいです。サックスやハイハットの金属の質感もうまく表現できています。今回の中では、高音域の表現力はトップです。

音の分離感が十分に感じられ、これぞ開放型というような空間表現が得意なヘッドホン。

反対に低音をブリブリ言わせながらノリ良く聴きたい音楽には不向き。ですがバランスは良く、守備範囲の広いヘッドホンです。

感度が若干悪くiFi xDSD Gryphonのシングルエンドではちょっとパワー不足を感じましたね。

【中音域が得意で映像編集者におススメのヘッドホン】SHURE SHR1840

  • 開放型
  • ドライバー…ダイナミックネオジウム40㎜
  • 再生周波数…10-30000Hz
  • 感度…96dB/mW(1kHz)
  • インピーダンス…65Ω
  • 本体268g
  • リケーブル可(MMCXコネクター)

バランスは今回聴いた中では一番フラットに感じました。とはいえ、ちょっと中音域寄りな感じで、ヴォーカルの表現力は今回の中では一番いいですね。

ただ、何でもそつなくこなす優等生タイプで、音楽を楽しむという点ではほかの機種よりも劣るかなといったところ。

全体的にフラットでありながら人の声の表現が得意なので、喋りやセリフの多い映像編集作業などで使うのに最適です。つけ心地も比較的軽くて長時間の使用も苦にはならないでしょう。

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【音楽の魅力をぐっと引き出す】SHURE SRH1540

  • 密閉型
  • ドライバー…ダイナミックネオジウム40㎜
  • 再生周波数…5-25000Hz
  • 感度…99dB/mW(1kHz)
  • インピーダンス…46Ω
  • 本体…286g
  • リケーブル可(MMCXコネクター)

SRH1840と同ドライバーで、価格もほとんど変わりません。

こちら(SRH1540)のほうが低域、高音域の伸びが良好。密閉型でありながら分離感があり定位を掴みやすいですね。

中高域(3~6kHzくらい )にピークがある感じです。それがきつく感じることもありますが、程よいスパイスとなって音楽が愉しい。

男性ヴォーカルも女性ヴォーカルもSRH1840 よりは若干引いています。むしろSRH1840がかなり前に出てきているので、オケとヴォーカルのバランスはこちらのほうが優れているといえます。

ジャンルではジャズ・ファンクやクラブミュージック、ポップスが合います。生楽器の表現がとても魅力的です。クラシックも悪くはないんですが、繊細な表現力はもう一歩かなといったところ。

HD650もポップスがかなり楽しめる音質ですが、こちら(SRH1540)のほうが 生楽器が得意です。HD650はDTM主体で作られた楽曲が得意といった印象です。どちらもポップスはかなり楽しめますが、普段聞く楽曲が、生楽器系ならSRH1540 打ち込み系が多いかで選択するとよさそうです。

また、音場広めでライブ音源の臨場感もたっぷり。

リスニング用途メインであれば、SRH1840よりもこちらのほうがおススメです。

【圧倒的な周波数レンジ】HIFIMAN SUNDARA


  • 開放型
  • 再生周波数…5-65kHz
  • 感度…94dB
  • インピーダンス…32Ω
  • 重量…372g
  • リケーブル可(両出し3.5㎜)

上記とはちょっと毛色の違うHIFIMAN。

上記のどれよりも周波数レンジが広いです。スペックだけでなく聴感上も明らかに広い。今回の中ではHD660Sが超低域から超高域まで広くなる印象でしたが、それよりも数段広いです。 で、ありながらかなり各帯域バランスよく仕上げられていて好感度が高い。

10KHz以上の高域がやや強調されているため、古い音源だとノイズが気になるかもしれません。また、人によってはこの高音域が苦手と感じる場合もありそうです。が、この高音域のおかげ残響音もよく聞こえるため、音場が広く感じます。リヴァーヴ好きにはかなりおすすめできます。

ただ、開放型でありながら重いです。側圧も強い。が、重さと側圧のおかげで、出音の安定感があります。特に、ズシーンと低音が響いた時に、ほかの帯域に影響しない安心感。この安心感は代えがたいものがあります。

音楽制作や映像制作など長時間の使用には向かないですが、音楽を愉しむという一点においては頭一つ抜けてる感じです。

家でじっくり使ったレビューは下記をご覧ください。

HIFIMAN SUNDARAレビュー

【密閉型に開放型のエッセンスを】beyerdynamic DT 1990 PRO


開放型

バランスはとても良好。SRH-1840のようなフラットさとは違い、各楽器の美味しいところをしっかりと聞かせつつ、とくにポップスはヴォーカルもバックトラックもイントロからアウトロまで巧くまとめあげてくれる印象です。音楽的な面白さでいうと、SRH-1840よりもこちらに軍配が上がります。

DT 1990  PROはややヴォーカルに特徴があり、女性ヴォーカルやハイトーンの男性ヴォーカルが前に出ます。今回の機種の中では子音がやや強めで、曲によってはサ行がほんの少しだけキツく感じることもありますが、程よい刺激です。

音楽を楽しむという点で、非常にいいヘッドホンですが、こちらも若干側圧の強さが気になります。SUNDARAよりも強い。私は頭大きめの男性ですが、映画一本観たらつかれました。長時間の使用にはあまり向かないかもです。

DT 1990 Proは開放型ですがセミオープンのような構造です。長時間つけていると若干蒸れる感じがするのと、音漏れが少なめです。よくよくハウジングを見ると中抜きのような形状。開放部分を手で塞いでもあまり音の変化は少なめです。開放型のよさである音の広がりあまり感じられず、ホール録音のクラシックやライブ音源には若干不向き。反対に密閉型に特有の密度感のある音が魅力で、スタジオ録音やDTM主体の音楽はかなり楽しめます。

低音の質感はHD650に似ていますが、こちらはやや腰高。ヴォーカルのないクラブミュージックなんかはHD650のほうが楽しめるかもしれませんが、クラブサウンドのヴォーカル曲はこちらの方が気持ちよく聞けました。4KHz、8KHzあたりがやや強調されているためかと思われます。

インピーダンスは250Ωと高めながら感度は102dB と高く開放型ヘッドホンとしては非常に鳴らしやすいです。iFi xDSD Gryphonでもvol90前後(MAXは106)でちょうどいいです。

beyerdynamic DT 1990 PRO レビュー

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