オーディオテクニカ(Audio-technica)のプロフェッショナルモニターヘッドホンを比較しレビューします。
2-3万くらいのモニターヘッドホンを探しているかたは参考になると思います。
ライバル機ともいえるYAMAHAのMTシリーズの比較は下記
ATH-M40x
1万円前後で買えるリーズナブルなタイプ。
低音がかなり強調されていて、かつヘッドホンが反対側にくるりと回転するので主にDJ用途になりますね。
モニターとしては若干使いづらい音質だとおもいます。低音好きにはリスニング、映画鑑賞にも向いています。
音楽をカジュアルに楽しむのに最適。
ATH-M50x
【ブラックフライデー開催中!】
バカ売れしているモデルです。
重量は285gでつけ心地は軽く悪くないですが、長時間の使用は疲れそうですね。
音質傾向は次の通り。
- ややドンシャリ系
- 60x、70xと比べると、低音が最も出る
- 高音域もかなり出て音場が広く感じる
- ヴォーカルはちょっと引き気味
音量を上げるとヘッドホン本体がブルブルして耳たぶがくすぐったくなるくらい低音が出ます。
価格的に近いSONY 900STと比較すると、音質はM50xが遥かにいいです。
900STはどこのスタジオにもあり、プロがリファレンスとして使うにはいいですが、音質はフラットでもなく高域寄りのスカスカの音。リスニングとしてはあまり良くないヘッドホンです。
この機種がすすめなのは次のような方。
- この価格帯のヘッドホンは初めて
- 低音域の響きを重視する
- SONYのMDR-900STを検討している
Amazonのレビューで高評価している方のほとんどは、この価格帯のヘッドホンが初めてというがほとんどで、確かに、そういった方に感動のあるモデルかもしれません。
とはいえ、予算が許せば上位モデルがおすすめです。
オーテクのモニターヘッドホンは上位のモデルほど音がいいので予算が許す限り上のモデルを選んだほうがよさそうです。
ATH-M60x
M50x を検討しているのであれば、ぜひこちらも候補に入れてほしい1台。
M50xと比べると価格は2000円ほどの差でつぎの違いがあり、次のような特徴があります。
- 音質はM50xよりもフラット
- イヤーパッドがコンパパクトなオンイヤータイプ
- 側圧は若干M50xよりもほんの少し強め
- 重量は220gでM50x よりも65g軽い
音質傾向としては、50xよりもフラットでバランスはこっちのほうが優れています。
低音はM50xよりも出ませんが、量感は十分あります。高音域もM50xよりほんの少し控えな印象。中音域がほんの少し盛り上がってる感じがします。ボリュームを上げると女性ヴォーカルがちょと不自然に聞こえます。
男性ヴォーカルはいいですが、女性ヴォーカルは苦手かもしれません。
イヤーパッドがコンパクトなオンイヤーモニタータイプです。側圧がM50xよりもあり密閉感がにより遮音性が高く、音漏れも少なくなります。
重量も65g軽いので、携帯用途としてもいいですね。
M60xはドライバーがM50xと同じで、携帯性を高めたモデルといえます。とはいえ、音質はM50x よりもバランスが良いので、オンイヤータイプが苦手でなければ、M50x よりもこちらのモデルをおすすめします。
ATH-M70X
Mシリーズのフラッグシップ。
M70xになるとぐっと解像度が上がって一音一音がクリアになり、細部の表現も豊かに。値段もぐっと上がります。
音質の傾向は下記の通り
- アコースティック楽器も忠実に再現できる実力
- 低音は程よく、気持ちよく響く
- 高音域がやや誇張されていてリバーブがよく聞こえる
- 反面、シンバル、ハイハットや歪んだギターは得意ではない
- 生楽器中心の楽曲は得意だが、電子音楽やロックには向かない
音質は上記の通りです。
高音域がもう少しきれいに鳴ってくれれば完璧だったと思います。生楽器メインの楽曲はいいですが、ゴリゴリのロックのには向かないですね。
とはいえ、3万円前後であることを考えるとコスパは高いと思います。
ということでM70xがオススメなのは次のようなあなた
- アコースティック中心の楽曲をよく聞く
- 音場は広いほうがいい
- リバーブ音が好物
- 予算に余裕がある
- ゴリゴリのロックはあまり聞かない
側圧やつけ心地はM50x とほとんど変わりません。
ATH-R70x
こちらはMシリーズと違い、開放型となりますが、ついでに試聴したので記しておきます。
Mシリーズから聴いていって驚いたのが、当然といえば当然ですが、開放型のつけ心地の軽さに驚きました。まるで何もつけていないような軽いつけ心地と側圧のソフトさが際立ちました。長時間の作業が伴う映像編集やMA作業にも向いていますね。家だけで使うならこれがいいかも。
音質としては、
- 高音域がM70xよりも非常に綺麗に伸びる
- 低音域はM70xよりは控えめではあるが必要十分
- どの音域にも無理がなく、音量を上げても安心して聴ける
音質的にはどの機種よりもフラットで歪のない素晴らしい音質です。
開放型なので音漏れはしますが、つけ心地が軽いので長時間リスニング、作業にはもってこいですね。
ただ、インピーダンスがバカ高いです。M70xが35Ωなのに対して、R70xは470Ω。なので、しっかり鳴らすにはアンプが必須。スマホ直ではまともに聞けないと思います。私が使ったM3Xでは、シングルアウトでは若干力不足で、バランスアウトを使えばなんとかいけるレベルといった感じです。
ということでR70xがオススメなのは次のような方
- より完璧なバランスを求める
- 電車などでは使わない
- 主に家で使う
- ヘッドホンアンプを持っている
- 他のヘッドホンを長時間使っていると耳や頭が痛くなる
- 映像編集やMA、DTMで長時間作業する
オーディオテクニカのモニターヘッドホンまとめ
オーディオテクニカのモニターヘッドホンは上位モデルになるにつれて順当に音質が良くなります。
予算の許す限り上位モデルを選べばいいと思います。
開放型のR70xはアンプがあり自宅専用とすればかなりいいモデルで、私も候補に入れたいと思います。そうると開放型のくくりで試聴して比較しないとですが…。
YAMAHAのMTシリーズの比較もぜひご覧ください。