自分より目上の人に提案を売り込むには?
なぜサリック効果は有効なの?
サリック効果を使うときに注意すべきことは?
アダムグラントの「ORIGINALS」の一節でサリック効果についての書かれていました。
上記の疑問にお答えしながら解説します。
本書はDaigoさんもおすすめする非常に有益な一冊です。
是非ご一読をお勧めします。
目上の人に提案を通すのに有効なサリック効果とは
自分より権力がある目上の人にプレゼンをしなければいけないという場面は誰にでもありますよね。
そんな時はまずはじめに、デメリット、欠点、弱点からしっかりと伝えましょう。そうすることで提案が通りやすくなります。
これは社会科学者のレスリー・サリックにちなんでサリック効果と呼ばれています。
サリック効果が有効な理由4つ
①デメリットや弱い点を強調すると相手の警戒心が和らぐ。
メリットばかり伝えるプレゼンは「売り込み」という印象を与える。デメリットをしっかり伝えて警戒心を和らげ、正直であることを印象付けましょう。
②悲観的な表現をすることで頭が良さそうに見られる
逆に肯定的な表現ばかりの人はバカっぽい楽天家に見られます。ポジティブな面を伝えることも大事ですが、自分は理知的であることもアピールする必要があります。
③欠点を正直に伝えることで信頼を得られる
正直で謙虚な印象を与えることで信頼性が増します。もしあなたがエアコンを買うとしたら商品メリットを考えるのと同時に、デメリットにも目を向けますよね。
そこで先手を打って欠点をしっかりと伝えてしまうのです。そうすることで買い手の「本当は何か隠されたデメリットがあるんじゃないの?」という懐疑心を和らげることができるのです。
また、買い手は自信があるからこそ欠点を晒すのだろうと勝手に予測するので信頼度は増すのです。
④アイデアそのものを好意的に評価してくれる
はじめに欠点を2、3話すことで、相手は欠点を考えにくくなります。簡単に思いつく欠点を先に言われて、それ以上考えるのに頭を使うのが億劫になるからです。誰でも簡単に思い付くようなことは頭を使いませんが、それ以上を考え出すのはなかなか骨の折れる作業なのです。それよりも簡単い思い付く長所に頭を使うようになるのです。
メリットばかりの強調が有効な場面は?
目上の人や自分より権力のある人に対する提案はメリットばかり強調すると煙たがられて、相手は否定的な面ばかりに目を向けて批判してくるでしょう。
そのような説得方法は相手が自分を信用してくれている場合のみ有効です。
自分のことを何も知らない相手には逆効果です。
そこでサリック効果の出番です。
まずデメリットや弱点をさらけ出すように強調するのです。
例えば電気屋の新入社員丸出しの店員があなたにエアコンを売り込むとします。
「このエアコンは自動で内部を掃除してくれて、センサーで人のいるところを感知して風を送り、自動で温度調節をして電気代も大幅に節約できます。空気清浄もできるんですよ。どうです、最高でしょう。」
というプレゼンをしてきたらどうでしょう。ハッキリ言ってウザいです。
逆にこういうプレゼンだったらどうですか?
「私はまだこの職について間も無く商品知識も完璧ではありませんがいいところ悪いところを正直にお話ししますね。まず、店で見るとそれほどではありませんが、実際に取り付けてみると少々圧迫感があるかもしれません。また、この機種は他のメーカーよりも同じ畳数でも割高になっています。しかしこのメーカー独自の空気清浄システムで快適に過ごせますよ。」
どちらの販売員から買いますか?
参考書籍はアダム・グラントの著書「ORIGINALS」
今回の記事は下記の書籍を参考にしています。
主に起業をする人を対象にアイデアの選定方法から提案、実現について書かれた本ですが、一般の方にも興味深い内容が書かれています。
Daigoさんもおすすめする非常に有益な一冊です。
ぜひ手にとって読んでみてください!